解説者(男)

釣り(フィッシング)は、誰でも気軽に楽しめる海の遊びです。でも、道具、仕掛け、エサ、釣り場など、初心者にとってはどうしたらよいか分からないことだらけですよね。

でも、基本的な知識さえ覚えておけば、誰でも釣りを始めることができますよ!

今回は、釣り初心者ならおさえておくべきイロハと、釣りの種類について解説します。

釣りの楽しみ方

魚釣りは老若男女、誰でも楽しめる遊びですよね。楽しみ方もたくさん!

いかに大きな魚を釣るかを目標にして釣りを楽しむ人もいます。たくさん釣れたほうが嬉しいという人もいますよね。

「ゲームフィッシング」という楽しみ方もあります。たとえば、釣り糸の太さなど、同じ道具の条件で、特定の種類の魚の大きさをゲーム感覚で競います。

ほかにも、休日に親子で自然を満喫したい、友達と交流するきっかけを作りたい、といった理由で釣りを始められる方もいらっしゃるようです。

釣り道具の種類

初心者・入門者にとって分かりづらいのが、道具の選び方です。釣りに使う道具は、釣具とも呼ばれます。代表的な釣具を以下に解説します。

釣り竿

釣り竿には種類があります。投釣り用の投げ竿、磯釣り用の磯竿、ルアー釣り用のルアーロッドなど。
長めの竿は遠くに仕掛けを飛ばしやすい反面、重くて使いづらい短所があります。しなりやすさも竿の種類によって異なります。

リール

リールは、釣り糸を巻き取るための釣り竿につける道具です。リールにも種類があります。
投釣りなどに多用されるスピニングリール、クロダイの落とし込み釣りなどに使われる片軸受リール、船釣りなどに使われる両軸受リールなどがあります。

道糸とハリス

釣り糸には大きく分けて2種類のものがあります。ひとつは、道糸です。ラインとも呼ばれます。もうひとつは、ハリスです。ハリスは釣り針やオモリなどの仕掛けを結ぶ糸です。サルカンと呼ばれる金具で道糸とハリスを連結させます。
素材もさまざまで、ナイロン樹脂、高密度ポリエチレン、フロロカーボン、PEなどがあります。素材によって価格帯に幅があり、切れやすさ、もつれやすさなどの特性に違いがあります。釣り糸を切るためのハサミも釣具屋に売っていますので、購入しましょう!

ルアー

ルアーは、小魚などの形に似せた疑似餌です。ブラックバスなど、小魚を食べる魚を狙うときに使います。
バイブレーションと呼ばれるルアーは、音を出したりブルブル震えながら泳いだりします。ミノーと呼ばれるタイプでは、竿の動かし方によって魚の誘い方をさまざまに変化させることができます。ほかにも、用途によってさまざまな種類のルアーがあります。

ワーム

ワームはソフトルアーとも呼ばれる、柔らかい素材でできた疑似餌です。メバル釣りなどに多用されています。夜釣り用に、蛍光を発するタイプがあります。

ウキ

ウキは、魚がエサを食べたことを知らせるために、道糸づたいに水面に浮かせておく道具です。夜でも見える電気ウキもあります。ケミホタルと呼ばれる発光する道具をウキに取り付けることもあります。

釣り針

釣り針にも種類があります。基本的にはJの字型のものが多いのですが、狙う魚の種類によって適した針の形が異なります。購入するときには、釣り針が入っているパッケージに魚の名前が記載されているので、それを参考にしましょう。

オモリ

オモリは、仕掛けを遠くに飛ばしたり、仕掛けが流されないようにする目的で使用されます。

投釣りでは天秤オモリが多用されます。天秤オモリだけでも、いくつかバリエーションがあります。サビキ釣りにはナス型オモリが用いられます。道糸をオモリのなかに通すタイプは、中通しオモリと呼ばれます。

そのほか、噛み潰して釣り糸に挟むタイプのガン玉や割ビシがあります。

釣り場選びのポイント

釣り場が違えば釣れる魚の種類も違います。こんな釣りスポットでこんな珍しい魚が釣れた!!という事件もあったりします。

根魚を狙うのか回遊魚を狙うのかによって、磯、堤防、テトラポット、沖、河口など、適したスポットを選ぶ必要があります。

好みの釣り場を探すのも、釣りの楽しみのひとつ。この海では自分だけしか釣れない!ということもあります。

実際に出かけて行って、自分だけの釣り場を見つけてみましょう!もちろん、ほかの釣り人とも場所をゆずり合いながら楽しんでくださいね。

気軽に行ける堤防釣り

堤防では、初心者でもさまざまな釣りを楽しむことができます。たくさんの種類の魚を狙うことができますので、ウキ釣り、投釣り、サビキ釣りなど色々遊べます。

海岸でも安心して釣りが楽しめるように、海釣り公園も各地にたくさんあります。子ども連れも多く、初心者には海釣り公園での釣りがおすすめです。釣り竿のレンタルやエサの販売もされています。

堤防で初心者でも簡単に釣れる魚の代表は、ハゼです。ハゼはどんなエサにでも簡単に食いついてきます。思えば私も、人生最初に釣った魚はハゼでした・・・。

ハゼのほかにも、メバル、カサゴ、アイナメなどに挑戦してみてもよいでしょう。これらの魚は、根魚と呼ばれ、海底の岩や海藻の間に棲みついています。

キスやカレイも堤防からの投釣りで釣ることができます。キスやカレイは砂浜にも棲みつきますので、砂浜からの投釣りも人気があります。投釣りでは、さびきでアタリをとれるので、魚と対話しているような気分になれますよ!

(エサを動かすために竿を動かすことを、「さびく」といいます。魚がエサを食べたときに竿に伝わる振動を、「アタリ」といいます。)

初心者には、アジ、カワハギなどが釣れるサビキ釣りもおすすめ!サビキ釣りの仕掛けも販売されていますので、わざわざ仕掛けをつくる手間もありません。

サビキ釣りでは、まき餌(コマセ)と呼ばれる、魚をおびきよせるためのエサを使います。仕掛けにコマセ袋という道具を付けて、これにまき餌をつめ込みます。まき餌を水中に散らすために竿を動かす(さびく)ので、サビキ釣りと呼ばれるようになったようです。

ハリスには5本くらいの釣り針が付いています。針には疑似餌がついていますので、エサを針につける手間もありませんよ♪

エサの種類

狙う魚の種類、夜釣りかどうかによって、最適なエサも変わってきます。以下に、エサの種類をご紹介します。

イソメ、ゴカイ

イソメやゴカイは、ミミズのようなにゅるにゅるした生き物です。青イソメや石ゴカイは万能エサと呼ばれるほど、いろいろな魚を釣ることができます。釣り針につけるのはちょっとキモイかもしれませんが、一度触ってみると慣れるものですよ♪

オキアミ、活きエビ

エビに似た生き物であるオキアミは、まき餌にも使われますし、普通のエサ(刺し餌)としても使われます。冷凍されている場合が多いので、その場合には解凍して使います。
活きエビは生きたエビのことです。海の中でエサが泳ぎますので、それにつられて大物が食いつきます。エビを生かすためのエアポンプ付きのエビクーラーを持っていく必要があります。

生きた魚

生きた魚をエサにすることもあります。たとえばヒラメを狙うときには、まずハゼやキスを釣ってからそれをエサにします。この釣り方は、生きたエサの魚を泳がせて釣るので、泳がせ釣りとも呼ばれます。

以上が代表的なエサになります。釣りやすさ、使いやすさの点で、青イソメとオキアミが初心者にはおすすめです。

ルアーフィッシング

ルアーフィッシングの魅力はたくさんあります。ルアーを食べようとするくらいですので、大物が釣れます。それだけでなく、ルアーに食いつく迫力ある魚の姿を見ることができるのも魅力のひとつです。

生き物を使ったエサではないので、ルアーの動かし方やルアーの種類が釣果を大きく左右します。釣り場や時間帯でも釣果が変わってくるので、ゲーム感覚で楽しむことができます!

ルアーフィッシングでは、淡水ではブラックバス、海ではスズキが大人気ですね。スズキはシーバスとも呼ばれ、ブラックバスの仲間です。

ブラックバスは外来魚なので、琵琶湖など限られた場所でしか釣ることができません。スズキは海岸なら全国各地で釣ることができます。ほかにもヒラメなど、小魚をよく食べる魚をルアーで釣ることができます。

何度もルアーを海へ投げたり、竿を動かしたりしますので、ルアーフィッシングは初心者には少し難しいようです。投釣りなどで慣れてから挑戦する方も多いようです。

磯釣り、船釣りの魅力

大物を狙うなら、磯釣りや船釣りがおすすめ!もちろん堤防でも大物を狙うことができますが、磯や沖でないと釣れない魚もいます。

ごつごつした岩場で荒波を眺めながらの磯釣りは、堤防でののんびりとした釣りとはまた違ったスリルがあります。

磯にはクロダイ、メジナ、イシダイなどの大物がひそんでいます。まき餌で大物をおびき寄せて、ウキ釣りで釣り上げるのが人気です。

人工的な堤防と違って足場も悪いですので、フローティングベスト(釣り用のライフジャケット)を身に付けるようにしましょう。足を滑らせて海に落ちることもよくありますので、注意してください。

船の上で行う釣りは、船釣りと呼ばれます。

船で沖まで移動できますので、投釣りのように遠投する必要もありません。船長が釣れるポイントまで船で連れて行ってくれますので、初心者でも釣ることが可能!カツオやマグロといった回遊魚も船釣りで釣ることができます。

潮が釣果を左右する

魚がよく釣れる日もあれば、まったく釣れないボウズの日もあります。魚の活性の良し悪しにはさまざまな要因があるのですが、大きな要因として「潮」が挙げられます。

海の魚は、潮が動いていないとなかなかエサを食べてはくれないのです。

月の引力によって「大潮」「中潮」「小潮」「長潮」「若潮」というふうに潮は変化します。大潮では最も潮の動きが早いので釣れる日が多くなりますが、ほかの潮のほうが釣果がよい場合もあります。

こうした潮の様子は、潮見表(潮汐表)で確認することができます。釣具屋に売っているようなカレンダーにも潮の様子が記載されています。

最近では、インターネットのサイトでも潮見表カレンダーを確認できますので、一度使ってみてはいかがでしょうか?

また、潮見表では判断できないのですが、潮の大きさだけでなく向きも変化します。陸から沖へ出て行く潮の流れを「出潮」、沖から陸へ入り込む潮の流れを「込み潮」と呼びます。

出潮か込み潮かによっても釣果が変わってくるのが、釣りの奥深いところです。

釣り情報をチェックしよう!

釣り情報は釣り番組でチェックすることができます。関西や関東など、全国各地の釣りスポットが紹介されています。

実際にナビゲーターが釣りをしてみてその釣果を教えてくれますので、事前に行きたいスポットがあればぜひチェックしてみましょう。釣り番組では、そのときの仕掛けも公開してくれていますので、録画しておいて仕掛けをつくるときに参考にするのもおすすめです。

仕掛けの作り方は、本や雑誌で勉強することができます。

釣具屋でも周辺の釣りスポットの情報を入手することができます。釣り人達の釣った魚の写真や魚拓がよく飾ってあります。いつどこの海で釣ったかが記録されていることも多いですので、チェックしてみましょう。

また、釣具屋の店員さんに直接聞いてみるのもおすすめです。店員さんと釣りに行くくらいの仲になれば、お得な情報もゲットできるかも?!

釣りについてまとめ

今回は釣り道具、エサの種類、釣り場の選び方、潮についてなど、釣りのイロハをご紹介しました!

釣り道具は日々進化していますので、新しい方法による釣りも増えています。また、魚の種類や釣りスポットによって適した釣り方がありますので、実際に試行錯誤してみる必要があります。

魚の気分によって釣れたり釣れなかったりもしますし、釣り道具や魚の誘い方の組み合わせによっても釣果が違ってきます。何十年遊び続けてもなお上達し続けられるのが、釣りの面白さでもあります。

次の休日には、実際に釣具を手に海へ行ってみてはいかがでしょうか?

執筆者

黒田逸郎(くろだいつろう)

最新のフィッシング界の動向を調査しながら、フィッシングの始め方と面白さを世に知らしめるために執筆活動を行っている。黒田自身は、幼少の頃にフィッシングの魅力を知り、それ以来20年以上フィッシングのとりこになっている状態である。底物から回遊魚、危険な毒魚、タコ・イカ、さらにはよく分からない「うどん」のような軟体生物まで、さまざまな海の生物を釣り上げてきた。

黒田はフィッシングのことをスポーツとは考えていない。それは格闘技ですらない。なぜならフィッシングには闘いのルールがないからである。ルールがあるとすれば、それは自然そのものである。つまりフィッシングは人生そのものだ。サビきながらアタリをとるときには、ほぼ瞑想状態で精神を集中する。フィッシングは修行でもある。ウキ釣りは最近目が悪くなってきたので、やや苦手である。

メインのフィールドは、日本海である。最近になって開発が進んでいる鳥取県の海岸にも詳しい。小学3年生のときに38センチのセイゴを釣って以来、スズキ釣りを好むようになったが、最近ではブラックバスにも挑戦したいとひそかに思っている。

今年の目標は、黒鯛60センチオーバーのビッグママ。スズキに関しては、80センチオーバーが当面の目標である。